時空の歪み/新たな宇宙

みなさん, 非同期通信ツール, LINE, 使ってますか.
"ライン", 二文字目以降を平板で発音してますか.

 

LINEに関して, マ〜ジでヤバい事があってテンションが上がったんで報告します.

 

インターネット大好き人間の私はLINEのグループチャット機能を使い,

いつものように気心のしれた友人たちと掛け替えのない時間を過ごしていました.

 

事の発端(ほったん)は以下のメッセージ(Figure 1)です. 

 

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Figure 1. 私のメッセージのスクリーンショット

 

Figure 1.に見られるのは, なんの他愛もないメッセージです.

「助けて」は本筋に一切関係ありません.

 

関係があるのは,

  • LINEの特徴である「既読システム」
  • グループチャットの特徴である「メンション機能」
  • LINEユーザの「表示名変更機能」

の3点です.

 

「既読システム」

LINEを使ったことのない異端者の奴に, 機関車トーマスにでもわかりやすい説明がこちら. 一旦まあとりあえず, 知らない人は読んできてください.

LINEの「既読」の意味知ってますか?SNS疲れがなくなる設定方法とは | サンクチュアリ出版 WEBマガジン

 

 

「メンション機能」

Figure 1.では, 私は2名のユーザをメンションしています.

これにより, メンション先に通知を送信するとともに, チャットの文脈の中で「2名へ対する発言」という行動を明示しています.

 

 

「ユーザ表示名変更機能」(この項は, 事実と符号しない表現を含む可能性があります)

Figure 1. では, 私は「Dr. ウコチャヌプコロ」と「宗一郎」に対してメンションをしました.

「宗一郎」は非常に平凡な日本名ですが, 「Dr. ウコチャヌプコロ」はその限りではありません.

そもそも, 「ウコチャヌプコロ」とはアイヌの言葉で性交を意味するものなので, 和語ではありません.

また, アイヌ文化圏の性交を研究している人間は, 私の気心のしれた友人の中にはおそらくいません.

さらに, 彼(表示上, 「Dr. ウコチャヌプコロ」)はそのようなある種特異とも言える名前を騙るような人間ではなく, 非常に正義感に溢れ, 自らを律し, 他人を赦せるとても良くできた人間です.

つまり, 彼の親から命とともに授かった大事な「名前」を私が陰で勝手に書き換え, 本人の預かり知らぬところで「愛」を笑いものにしていたわけです.

 

ただ, この日はなぜか私の中の良心の呵責が波打ち, 胸の内を騒がせました. 

そこで罪を背負った子羊さながらの私は, 心の内の善に従い, Figure 1.のスクリーンショットをグループの民に公開する道を選びました.

コミニュケーションのすれ違いが後悔を生むことを, この20余年の航海の中で学んでいたのです.

本当の動機:

俺には「@Dr. ウコチャヌプコロ」と表示されている一方,

他のメンバーにはLINEの仕様上「@彼のユーザ名」or「@各々の設定した表示名」と表示されている.

スクリーンショットを送ることで,

"LINEの仕様が生み出す視点のギャップ"

を利用したオモロが発生しうるだろう.

その時, 心の内の善に従い, 光に包まれた道, しかし険しい道を進むこと. それを選んだ敬虔な私の前に奇跡が起きました(Figure 2).

 

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Figure 2. Figure 1.を送信後のスクリーンショット

 

 

Figure 2. は私が体験した奇跡です.

少し煩雑な状況なので, 噛み砕いて説明しますと,

  1. 「助けて @~ @~」のメッセージを送信
  2. 「助けて @~ @~」のメッセージが既読1の状態でスクリーンショットを撮影
  3. 「助けて @~ @~」のスクリーンショットを送信
  4. メッセージと画像の両方をメンバー2名が既読
  5. 送信者である私がそれを見る

というのが, 奇跡の一部始終であります.

熱心な科学者の端くれである私は知っていました. いや, 知った気になっていました.

「過去など存在しない」  

ということを.

 

しかし, そこにはあったのです. 「現在」と「過去」が同時に存在する空間が.

片方のSOSのメッセージは現在も新たなメンバーの既読処理に門戸を開いていますが,

もう一方はと言いますと, "既読1"のまま時間が停止し, 私の懺悔の心とともに永遠にその姿は変わらぬことでしょう.

 

私はこの事実を形容するに, 奇跡という言葉以外を持ち合わせてはいませんでした.

先ほどまで信じていた「科学」など, なんの説明も為さぬ無用の長物と化したのです.

 

私は気付きました. このグループは次元の壁を超えたのだと. 友を真に思う私の敬虔な, 純真な愛がそれを可能にしたのです.

もはやそこには, 「時間は一方に進み続ける」などという人類を長らく縛り続けた呪言など存在せず, 一切の時間の間隔がスワイプ, タップという物理行動に干渉されうる空間がありました.

 

否, 本当に私が気づくべきなのは, 次元の壁など我ら「APEXer(グループ名)」の間には初めから存在せず, あるように見えていただけ.

というのがこの寓話の落ちにふさわしいのでしょう.

 

そして, 目が覚めたのです.

私が今までLINEを用いて生み出してきた幾多の「オモロ」は, 私の心の中のゴーストの導きや, 予定調和の重力などにあらず, LINEという事象の地平の先で起きていた奇跡だったのだと. 

 

この語りの最後に, 現在の状況を示します(Figure 3).

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Figure 3. Figure 2. 送信後のスクリーンショット

 

ご静読ありがとうございますね.

ま〜, 非同期通信かつ, 気軽に同期通信もできるLINEって便利だな, ってのがトゥルーのオチでございます.

 

 

おまけ・ユーザ名変更機能の一例

 

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FIgure 4. 俺たちの世界線

 

「過去」にオモロの初期衝動が磔になる傍,

「現在」はアイデンティティ認識の非同期による宇宙すら提示する.