喜劇 [Good bye quiet city / 桜の官能]

A 「私たちは家族であった.」
 
B 「桜は美しい.」
 
A 「はじめはそうではなかった.」
 
B 「桜は冬を越えてやってくる.」
 
A 「今思えば美しい日々であった」
 
B 「咲き誇る桜は, 人々に忘れ去られた天国を思わせる.」
 
A 「いつからだろうか. 別れを意識したのは.」
 
B 「散りゆく桜は, 私達の心そのものなのだ.」
 
A 「出会いの知覚は, 別れの予言そのものなのかもしれない.」
 
B 「越冬を果たした桜も, 必ず散るのが定めである.」
 
A 「いつぶりだろうか, もの一つない寝室は.」
 
B 「桜の散った木立からはいつも別れのフラクタルを想起する.」
 
俺 ♪ Everybody finds love in the end.
 
A・B 「「ってなんで俺君が!?」」