哲学

喜劇 [Good bye quiet city / 桜の官能]

A 「私たちは家族であった.」 B 「桜は美しい.」 A 「はじめはそうではなかった.」 B 「桜は冬を越えてやってくる.」 A 「今思えば美しい日々であった」 B 「咲き誇る桜は, 人々に忘れ去られた天国を思わせる.」 A 「いつからだろうか. 別れを意識したのは.…

社会人の道徳・テキスト案 「同意した成人の人生」

としみちは18歳の誕生日を目前にし, 未だ形を変え, うねる暗雲をその胸に抱えていました. としみちの国では, 18歳の誕生日までにたくさんの書類を提出する義務があります. としみちは4月生まれなので, 高校の同級生の誰よりも早くそれを提出する必要がありま…

タンポポの官能

花は鮮やかで美しい.私の最も好きな花は桜だが, 今回に関してはタンポポについて語ろうと思う. タンポポは春にさく花で, 黄色い. サイズ感もちょうどいい.白が足りないと思えば, モンシロチョウが来ればいい.そしていつの間にか半透明でやわらかい綿毛を身に…

チョコレートおじさんの見解

チョコレートおじさんは私に対してこう言った.「俺にはコロナウイルスがインフルエンザとどう違うのかわからない」正確には一人称は「I」であったが, 口調・話速・アクセント・外見から推測するに, 明らかに「俺」が対訳として最適解であった.また, 彼は続け…

知能開発のジレンマ

人間の高次の認知機能の多くはブラックボックスだ. コンピュータプログラムの高次の処理機構ももしくは我々にとってそうなのだろう. しかし私は両者の間に大きな隔たりを認識する. それは, 自然にあったものなのか・何者かにデザインされたものであるのか. …